振とう培養

振とう培養法とは、好気的な微生物を液体培地内で均一に、かつ能率的に生育させるための培養法です。

振とうによって液体培地が攪拌され、エアレーション(空気の巻き込み)が良くなるほか、栄養分および老廃物の偏りや増殖した微生物の沈殿を防ぎます。
用いる培養容器の形状と大きさ・培地の量・振とう方法・振とう速度・振幅についてはさまざまな組み合わせがありますが、良好な培養結果を得るためにはなるべく良い組み合わせを検討する必要があります。

組み合わせが適切でないと振とう攪拌の効果が不足し、極端な場合は、培養結果に差が出てしまいます。振とう培養を行う際には、培養の目的を加味したうえで所持している培養用の装置と容器においてもっとも良い組み合わせを選んでください。

撹拌効果について
適切な容器形状・培地量・振とう方式の組み合わせと言ってもピンとこないかもしれません。そこで、誰でも経験があると思われる日常生活での一例をあげて、少しご説明しましょう。

インスタントコーヒーの粉をスプーンを使わずに溶かす
お湯をいっぱいに入れると、カップを回してもあまりよく混ざらないのでなかなか溶けない。あふれるので激しく回せないという欠点も。
お湯を少なめに入れると、カップを回すことでよく混ざるので速く溶ける。あふれる心配も少ないので激しく回すこともできる。

振とうの種類
シーソー振とう
シーソー振とうは、タッパーやシャーレなどの容器において少ない液量で振とうする際に有効です。例えばメンブレンの洗浄では、少ない液量でも全体に液が行き渡りやすくなります。一方で、深い角度で速く振とうすると薄いポリアクリルアミドゲルなどは容器の隅でたわんでしまうことがあります。

波動形揺動の振とう
波動形揺動は、ベリーダンスなどとも呼ばれる振とう方式です。遠沈管などを転倒攪拌に近いかたちでマイルドに振とうすることができます。
タッパーやシャーレなどの容器においては液量が少ないと図2のように液が容器の隅を周るだけになってしまい、例えばメンブレンの洗浄においては、メンブレンの中央部分がよく洗浄できない場合があります。波動形揺動でタッパーやシャーレを振とうする際は、液量に注意してください。

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